オリンピック警備に動員されるイギリス兵12000人

主要国・地域の正規軍及び予備兵力

●勝つだろうと信じて昨夜は早めに就寝。今朝さっそくテレビで期待どおりだったことを知りました。女子サッカーの勝利から始まったロンドンオリンピックです。いま男子サッカーが始まってしまって、「ながらブログ」をやるはめに。

それにしても、なでしこチームは身体の切れがすごかったですね。ワールドカップのときを上回るか?と思わせるほどでした。この先この切れと集中が持続するのだろうか?とちょっと心配なくらいですが、女子サッカーは「ワールドカップより五輪」という位置づけは本当なんだなと、選手たちの意気込みの強さをマジマジと実感しました。

 

●さて、報道で知られているように、五輪のテロ対策がすさまじい。民間警備会社が警備員の予定人員数をあつめられず、その穴をうめるべく1万2200人の兵士が警備にあたるそうです。テムズ川上流に停泊する海軍最大のヘリ空母「オーシャン」が警備センターになっていて、ロンドン市内には2万台にのぼる監視カメラが設置され、伝統的なパブでは顔を認識するモニターが設置されているとのこと。五輪をテロから守ろうと国力を挙げて取り組んでいる様子が報道されています。

 

●そのイギリスの軍備ですが、英国防相は5日、陸軍正規兵を2020年までに2万人減らして8万2000人にし、予備役を倍加して3万人にするという計画を発表しました。一昨年に誕生した現政府がかかげた、歳出削減のための軍備見直しの一環です。アフガン駐留軍9500人の15年までの撤退も予定しています。

日本の防衛白書の資料(右)を見ると、イギリスは意外に兵力が少ない方で、日本はドイツ並みですが、それよりも少ないのですから驚きです。もちろん、イギリスは核兵器を持っているわけですから、兵員数だけ比較するのは意味がありませんが、米ソ冷戦下の1978年には16万人だった正規兵が半減するとのこと。

 

●最近ヨーロッパを旅行してきた知人が言っていました。ヨーロッパはユーロを使えるし行き来も自由だし、国境がないように錯覚してしまう、と。そもそも戦争をせずにすむように共同体づくりをめざしたヨーロッパです。共同体の深化をはかるヨーロッパにあって、核兵器はもちろん、軍備はどこまでも無用にできるのではないか…、それがヨーロッパの理想ではなかったか、という思いがします。どこまでも軍備縮小をめざして、武力をもたない地域になるのが真の目的にかなうのではないでしょうか。

現実は、テロ対策に数十億円もかけなければならないとは。平和の祭典であるオリンピックにテロをしかけるとしたら、しかけたテロ組織は世界中の非難を浴びるに違いありません。

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コメント: 1
  • #1

    山人 (金曜日, 27 7月 2012 15:44)

    ・・・イギリスは核兵器を持っているわけですから、兵員数だけ比較するのは意味がありませんが・・・??? 核兵器と兵員数の関連・・・疑問?です。