あす6月5日、リージョンプラザ上越で柳家小三治の独演会が開かれます(6時開場、6時30分開演)。
柳家小三治独演会実行委員会の主催で、白鳥上越講演会と高田広告社プラステンが協力、上越市後援、となっています。たまたま、九条の会の呼びかけ人の一人であるBさんから、「余分のチケットが2枚あるから、行く人があればあげるよ」と言われたのですが、きょうの明日、しかも夜ということで、落語好きの親戚や知り合いの方など何人かに声をかけたのですが、皆さんご都合がつかないとのこと。これをご覧の方で、行きたい!という方がいらっしゃったら、早いもの勝ちで差し上げようと思っていたのですが、5日朝、ほしいという方がいらっしゃって、差し上げてしまいました。
さて、落語といえば、台東区寿町の本法寺に、「はなし塚」という碑があるのをご存知ですか。いま話題のスカイツリーとは隅田川をはさんで反対側、田原町の駅に近いところです。はなし塚が建立されたのは、昭和16年10月。日本が太平洋戦争へまっしぐらに突き進もうとしていたさなかでした。政府から各芸能団体の演題種目について厳しく自粛が叫ばれていました。落語会はこれに応じ、演目を甲乙丙丁の4種類に分け、時局に合わないものとして花柳界、酒、妾に関する話、廓話などを自粛する演題53種として丁種に分類し、禁演落語としました。そして、これら禁演落語と先輩たちの霊を弔うために「はなし塚」を建立し、禁演53題の台本を塚に納めました。この中には、江戸文芸の名作と言われるものも含まれていて、それを得意とする落語家もいたそうです。
戦後、はなし塚をあのままでは済まされない、言論自由の世の中になったのだから一刻も早く復活させようという機運が高まり、昭和21年9月、禁演落語の復活祭が挙行されました。当時の関係者は禁演落語に対する後悔の念が強かったといいます。2002年からは毎年8月31日、はなし塚まつりというイベントが開かれているそうです。
言論の自由なんて反戦運動や思想家や主義者の話、私には関係ないわと思われそうですが、そんなことないんですね。戦争を遂行するためには、人間の求める愛や喜び、笑い、人間同士の自由なかかわりあいを封じこめずにいられないのです。あすの落語も、日本が平和憲法の下にあって、隣の若い人があす戦地に行くなんてことがないから、なんの気兼ねもなしに聞きにいけるのだ、と言っても過言ではないのかも。
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山人 (火曜日, 05 6月 2012 05:05)
「はなし塚」ことは知っていましたが、これほど詳しくは知りませんでした。
「はなし塚まつり」なんてあるんですね! 博学ぶりに拍手です。
腹の底から笑える世界がいいですね?
刺青を調べるんだって? 足のアザまで引っかかるかな?
聞いて驚く変な国の変な街。 恐ろしくなります。
久しぶりに生の話芸に触れてみるのもいいね。
九条の会担当 (火曜日, 05 6月 2012 23:45)
博学なんかじゃないんで~す、一生懸命調べてるんで~す!
だから皆さんからいろいろ教えてほしいんです、よろしく。